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行歩【古山臥道】龍山
~いにしえに山伏の通った道をゆく~
■実施年月日:2010年10月17日(日)
■主な山:瀧山(りゅうざん)1362m
■概要:昨年のご案内に「昔、龍山のある滝山地区は山方郷(やまがたごう)と呼ばれており、県名の由来となったのかも・・・」と書きました。早いものです。あれから1年近く経ちました。
この山を地元の方々は「たきのやま」と呼びます(既に過去形かもしれません)。今は「りゅうざん」です。滝山が、なぜ瀧山になったのかを簡単ですが書かせていただきます。
この御山様には、前滝と大滝があります。密教や修験道の修行に滝行は欠かせないものです。山寺より古い時期に天台宗密教慈覚大師円仁により開山されました。その前に開山した福島の靈山(りょうぜん)と深い関わりを持っており、「りょう」とも読める「瀧」の字に改め、西の「りょうぜん」と呼ばれていたのです。のちに武士の支配がはじまると密教は嫌われ禅宗へ改修されてゆきますが、その時、文字はそのままで「りゅうざん」の読みに変化したのです。
しかしそのような宗教や支配者に左右されることもなく。地元の方々は「おやまさま」とか「たきのやま」と呼んで来たのです。昨年も書きましたが、この山は、稲作の神でもあるサガミ(花神の原型とも言われています)信仰の御山として農耕に密着していました。滝は農耕に欠かせない水の神でもあります。そして、この山麓には、西行の「山家集」に“滝山の大山桜“として詠まれたみごとな大桜がありました。桜は、サガミが宿る(サの神が「クラる=宿る」)のでサクラと言う説があります。クラは「下る=クラ」、「暮す=クラ」かもしれないなあと思っています)と開花し、その開花で春の種蒔きの時期を知る(占う)カレンダーの役割を持っていたのです。また悲しい歴史ではありますがこの地にも姥捨ての風習があり、その場所を示すために桜を植樹し故人を忍んだともの伝承もあります。その名残として、この山にも姥神様がニ像残っています。
この山の大山桜を讃えた祭りが、花笠祭りの起源であるとも言われています。もう伝承も薄くなってしまいましたが、笠を飾る花は桜である所以でもあるのです。その大山桜を復興しようと、地元の方々により植樹された山桜が春になるとみごとに咲き誇っています。サガミ様も、戻っていらっしゃると良いですね。
■コース:往路:前滝コース 帰路:乳母神コース
※現地にて危険と判断した場合には、コースを変更する場合があります
■行動時間:登り約3時間30分 下り約2時間 合計約5時間30分
■スケジュール概要:
仙台→宮城IC6:30→7:30山形IC→08:00三百坊→<前滝コース>→11:30瀧山(昼食・珈琲)12:00→<姥神コース>→14:00三百坊→14:30温泉15:20→15:40山形IC→16:40宮城IC→仙台
■留意事項:前滝コースは、山伏の修行の道でした。三点支持(手を使って)して登るような急な斜面があります。現代人が普段の生活のなかで生命の危険を感じるような緊張を強いられることは、まずはあり得ません。安全で安心な暮らしを手に入れる努力をして来たからです。ですが同時に失ったものもあります。抵抗力や自然治癒力の低下により現代病の蔓延を招きました。
山彦恵方が行歩と称し修験の道を歩くのは、古の人の智恵に学び、あえて緊張を強いられる道を歩くことにより「生きる力の目覚め」を促進するためです。言い換えれば「生命力の強化」にあります。生き抜こうとする力を強くなることで、抵抗力や自然治癒力を強化し病気に打ち勝つ、病気になっても短期間で治す身体を作ること、それが山伏の修行に隠された智恵でもあったのです。
■装備:日帰登山装備 ※昼食持参願います
■集合場所/集合時間:送迎場所時間は、参加者にて調整します
■会費:7,000円 ※珈琲代、温泉代込みです
■募集:3~4名